コロナ禍も3年目に入り、やや収束の気配が見えつつあるものの、まだ厳しい状況が続きます。そんな中で、1昨年の休止はありましたが、今年も「倉敷フォトミュラル」を無事開催できることになりました。第1回目の開催が2004年ですから、もう20年近く経ったわけです。その間、ずっと審査員をさせていただき、主催者をはじめ多くの方々にあらためて感謝申し上げます。
さて、今年のテーマは「ときめき」、また、好評を博している「ねこ」部門も昨年に続いて公募しています。デジタルカメラやカメラ付きの携帯電話が普及し、SNSなどに写真をアップすることも簡単にできるようになりましたが、大きく引き伸ばした写真を商店街のバナーに展示し、多くの方に見ていただくというのは、また違った喜びがあるのではないかと思います。ぜひ、これまで撮り溜めた写真の中から、これぞと思える力作、傑作を選び出して応募してください。審査の基準として考えているのは、いきいきとした生命力を感じさせる写真です。審査員を驚かせ、どれを選ぶべきかと悩ませるような素晴らしい作品が、多数寄せられることを心から期待しています。
飯沢耕太郎(写真評論家)
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倉敷フォトミュラルのはじまり