初心者大歓迎!写真撮影・作品作りを楽しく学べる
高校生ワークショップ「フォトスタジアムf」
「良い写真とは何か」について皆で考え、今時点の自分の考えを持つことを目的に、岡山県立大学デザイン学部SAKURAProjectが企画・運営をしているワークショップです。2日間の日程で、講義やグループワークを通じて組写真作品を制作し、考えを深めていきます。カメラの基本的な使い方から、作品の作り方や写真の見方まで、プロの指導の下、一連の流れを体験できる内容になっています。
※組写真作品とは、複数の単写真から成る、あるテーマを持った作品のことです。
後日、写真評論家の飯沢耕太郎氏より、本ワークショップで制作した組写真の中から岡山県立大学学長賞(1作品)と優秀賞(2作品)を選出します。授賞式は2025年8月6日(水)に岡山県立大学にて行います。受賞者全員に賞状を授与します。また岡山県立大学学長賞受賞者には、製本
した写真集を贈呈します。
「写真新世紀」を始め、多くの写真コンテストで審査員を歴任。現在最も影響力の高い写真評論家。
元キヤノンEOS学園講師。写真家。全国の高校生がしのぎを削る写真甲子園の審査員も務めた。一般社団法人日本旅行写真家協会正会委員。
岡山県立大学デザイン学部長。県展の審査員や写真公募企画展「倉敷フォトミュラル」のプロデューサーを務めた。

グループワーク

参加者でグループになり、用意した写真について意見を出し合います。色々な人の意見を聞けて新しい発見がたくさんあります。

レクチャー

プロのカメラマンからカメラの使い方や撮影のテクニックを学びます。カメラを前に、早く撮影したいという気持ちを抑えられない人も…

撮影

倉敷の美観地区で撮影をします。限られた時間でいかに多くの写真を撮るかが重要です。目標は2時間で200枚以上!!

セレクション

撮影をした写真を眺めながら組写真にする写真を選びます。講師のアドバイスや同じグループの人の意見を参考に、写真作品を制作します。

講評・鑑賞

一人ずつ、組写真作品の講評を講師からしてもらい、出来上がった写真集をみんなで鑑賞します。写真作品制作の向上を目指す方にとって、とても良い経験ができます。
審査員 写真評論家 飯沢 耕太郎 氏
「迷い込んだ世界」

岡本 勢津 様  岡山芳泉高等学校
           
講 評
 自分の靴に導かれて、不思議な世界をさまようという面白いコンセプトの作品です。
被写体の切り取り方が大胆で、光と影、映り込みなどのコントロールも巧みで、写真集のページをめくっていてワクワク感がありました。
靴が一足だけポツンと置いてある、最後のカットが効いていますね。
「perfect blue」

佐藤 海琴 様 岡山県立瀬戸高等学校
        
講 評
 ブルーっぽい色調でまとめた写真の選択と並びがうまくいっています。
撮り方がとても丁寧で、画面の細部まで目が届いているのがいいと思います。
最初の葉っぱと毛虫と、最後の地面に落ちた花の写真の対比も、よく考えられていますね。
「異様」

三上 楓結 様 岡山県立総社南高等学校
 
講 評
 「身のまわり、日常にある、ふつうじゃ気づけないような光景」をコレクションするという、意欲的な作品です。
クローズアップを中心にまとめていて、写真の並びにリズム感があります。
写真集の表紙に使った、ちょっと暗めの葉っぱの写真、引き込まれるような強さがあるいい写真です。
総 評
 高校生たちが2日間の日程で、写真作品を制作し、発表する「フォトスタジアムf」の企画もずいぶん長く続いてきました。今年も24人が参加し、無事終了しています。以前に比べると、カメラやプリンターをとても上手に使いこなし、自分の写真の世界をきちんと打ち出すことができるようになったと感じています。力作が多く、賞を選ぶのにかなり苦労しました。ただ、倉敷美観地区に限定した撮影だと、似たような作品が多くなる傾向があります。もう少し撮影の範囲、対象を広げてみてもいいかもしれません。
写真評論家 飯沢 耕太郎